大仏と言えば歴史ある鎌倉や奈良のものなど、思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
しかし、鎌倉や奈良のものにも負けず劣らずの大きさの大仏が鎮座するのが、中部地方最大都市の愛知県なのです。
今回は、そのような愛知県の大仏の一つである、刈宿の大仏について紹介します。
大仏って、日本には奈良や鎌倉のものくらいしかないってイメージでした。
学校の教科書で習う以外にも大仏は日本各地にたくさんあるのよ。
都道府県の中でも愛知は特に多い。今回はその一つを紹介するそうよ。
国道沿いに大仏?
今回紹介する珍スポットは、愛知県西尾市三河湾沿岸の国道247号沿いにあります。
この日は浜松の自宅からオートバイで国道1号、23号を経由して247号進みました。
訪問したのは冬であったため、オートバイだと日中時間帯でも大変寒かったです(-_-;
国道247号沿いは民家や田畑があるような閑静な田舎という印象でした。
目的地付近になると、何やら異様なものが見えてきました。
上記の写真は目的地から南に300mほど離れた国道247号からの光景。
一見、何の変哲もない国道と立ち並ぶ家々の風景に見えますが、よく見ると大仏が民家群の中で鎮座しているのです。
遠くに見える大仏に気を取られないように気をつけて運転して目的地に到着しました。まずは愛車とともに撮影します。
さらに近づいてみると、これまた大きいこと大きいこと。その高さはなんと全高14メートル!
奈良の大仏は約15メートルであるため、それと同等程度の大きさということになります。
黄土色に彩色された大仏が、蓮の葉の上に堂々たる姿で光背を発しながら鎮座しています。
これが愛知にいくつか存在する大仏の1つ、西尾市の刈宿の大仏なのです。
刈宿の大仏は愛知県西尾市の国道247沿いに鎮座している。その高さは14メートル!
国道沿いを車で走っていたら急に大仏が見えてきたんでびっくりしちゃった!
大仏はお寺とともに
到着後しばらくは大仏ばかりに目が行ってしまいましたが、あたりを散策するとこの大仏はすぐ近くの常福寺というお寺の境内にある、お寺の所有物だということがわかります。
そのため、境内には大仏以外にも一般的な寺院にある山門や手水車、お地蔵さんなどがありました。
そして大仏の台座脇には、常福寺と大仏の由緒を記す立て看板。
これによると、常福寺の創立は平安時代まで遡ることができる、長い歴史をもうお寺だということです。
それに対し、大仏の歴史は比較的新しく昭和3年に建立されたということ。
当時は多かった漁師の安全を祈願して海の方向を向いて建てられおり、人類の幸福と健康良縁にも御利益があるといわれ、地元の人から親しまれているそうです。
刈宿の大仏は、歴史ある常福寺というお寺の所有物。大仏自体は比較的新しく、昭和3年に建立。
大仏をただ眺めるだけでなく、お祈りするのも忘れないでね!
背後に回れば胎内巡り
そしてこの刈宿の大仏が特徴的なのは、その大きさや外観、黄土色の彩色だけではありません。
鎌倉の大仏と同じように、この大仏はなんと胎内巡りができるのです!しかも無料で!
胎内巡りのための入り口は大仏の台座後方にあります。
大仏が鎮座する台座にはポカンと正方形状の入り口が空いているのです。
台座後方の入口から入ってみると、そこには仏具とともに立派な金色の阿弥陀如来が祀られていました。見学だけでなくお祈りも忘れずにします。
そしてその両サイドには、今度は人一人が通れそうな長方形の穴が開いています。
その穴に入ってみると、そこにはなんと階段がありました。
外からみた台座と同じくらいの高さがあるため、この階段を上がると大仏の胎内に入ることになります。
俗から聖へ転換していくイニシエーションとして大仏の胎内巡りは古くから行われ、鎌倉の大仏では今でも信者だけでなく観光客によっても行われていますが、なんとこの刈宿の大仏も胎内巡りをすることができるのです!
まさか愛知県で大仏の胎内巡りができるなんて、この日まで知りませんでした。(-_-;)
早速階段を上がり大仏の胎内に突入すると、そこにはまた何体の仏像が祀られていました。
たくさんの仏様が立ち並ぶ壁面の仏教画とともに、参詣者を別世界へと誘ってくれるようです。
また胎内の上方を見上げると、直方体状の穴が突き抜けており、大仏の構造がどうなっているのか上の方までわかります。
仏様に一礼し、大仏様の胎内から出てきたときには、こころなしか、入る前の自分とは少し違った感覚があるような。。
奈良や鎌倉へ行かなくても、愛知には胎内巡りまでできてしまう大仏がありました。
刈宿の大仏は、鎌倉の大仏のように後ろの入り口から胎内巡りをすることができる。
コロナ禍で鎌倉の大仏へ行ったときは感染防止の観点から入れなかったけど、刈宿の大仏はそんな状況でも私たちを制限せず受け入れてくれていました!
まとめ
刈宿の大仏は、国道沿いという思いもよらない場所に鎮座しているだけに、思わず目を見張ってしまうような存在で一見の価値があります。
また、大仏を眺めるだけでなく、胎内巡りというイニシエーションを体験できるのも特徴です。
ただ大仏の参詣だけだとあっという間に見終わってしまうため、その他の目的と併せたり、近くにきたついでに寄ってみるのがよいと思います。
巨大大仏や胎内巡りから感じるロマン、興味ある方はぜひ刈宿の大仏へ!
- 刈宿の大仏は愛知県西尾市の国道247沿いに鎮座している。
- 大仏の歴史は比較的新しく、昭和3年に建立。その高さは14メートル。
- 鎌倉の大仏のように胎内巡りをすることもできる。
訪問日:2021年2月21日、2022年1月10日
詳細情報
- 住所 :愛知県西尾市刈宿町出口50
- アクセス:知多半島道路経由 半田ICから約50分
- 料金 :無料
- 駐車場 :無料
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