一般的な観光地とは異なり、良くも悪くも独特な世界観を呈する珍スポット。
これまで紹介してきた珍スポットは、一般的な楽しさからは外れていながらも、そこで見られるものにはある種の滑稽さや面白さがあり、多くの人を魅了してしまうものでありました。
しかし珍スポットの中にはそのような味わいすらなく、訪問した人をただただ残念にしてしまう場所も存在しています。
そこで今回はそのような残念系珍スポットの一つである、日本列島公園について見ていくことにします。
珍スポットって一般的嗜好からずれていながらも、それはそれで面白さがある場所とばかり思っていました。
多くの珍スポットはそうだけど、それとは例外的にがっかりさせられる場所も存在するようね。今回はそんな残念系珍スポットの紹介よ。
日本列島公園とは?
今回紹介する珍スポット・日本列島公園は、愛知県豊川市の三河臨海緑地にあります。この日は浜松の自宅からオートバイで目的地へと向かいます。
付近の道路には、大きな標識で日本列島公園と案内と掲げられており、前から気になっていた場所でもありました。
公園に着くと、駐車場には車が複数台駐車してありましたが、公園付近には人がほとんどいない状態。近くに釣りをしている方がいたので、場所的にもおそらく釣りを目当てに来ている人がいるのかと思われます。
オートバイを駐車して案内に従い橋を渡って進むと、公園の入り口が見えてきました。そこには大きな看板に「日本列島」と記載された看板が堂々と掲げられていました。
入り口脇で草が生い茂り見えにくくなってしまっている案内板によると、この公園は”ミニ日本列島”と謳っていて、「日本列島のミニチュアを庭園風に表現し、その海岸部や内陸部を散策できる静かで趣きのある場所」であり「列島の表現として、地形、植物、人文、風俗などのうち、特色あるものを全国各所に配置」しているということです。
このような趣旨の公園で、果たして私たちはいったい何を目にすることになるのでしょうか?
- 日本列島公園は、愛知県豊川市の三河臨海緑地に位置している。
- 日本列島のミニチュアを庭園風に表現し、列島の表現として、地形、植物、人文、風俗などのうち、特色あるものを全国各所に配置した静かで趣きのある場所であることを謳っている。
日本列島と掲げているぐらいだから、さぞかしスケールの大きい公園なんだろうな。
公園内の様子
公園内に入ると、レンガの敷かれた遊歩道や広場が続いていました。たしかに散策するにはもってこいの場所のようですが、夏であり、かつあまり手入れされていないせいか、あたりに草が無造作に生い茂ってしまっています。
散歩道を歩いていると、地面には何やら正方形上の図柄がいくつも埋め込まれているようです。いったいこれは何なのか、ちょっと見てみることにしましょう。
花のタイル
地面に埋め込まれていたのは、入り口の説明にもあったように各県花を彫り込んだ絵タイルでした。数えてはいませんがこちらはけっこうな数が埋め込まれており、おそらく全都道府県分あるのではないかと推測されます。
きちんと見えるものもあれば、草が生い茂り見えにくくなっているものもありました。それはこの公園が位置している愛知県のものまで草で隠れてしまっている始末…せめて自分の都道府県のものくらい見えるようにしておこうぜ…
ベンチ
またこの公園で特徴的な設置物の一つは、各都道府県の名産をモチーフにしたベンチです。
おいしそうな真っ赤な林檎をモチーフにしたベンチ。こちらは青森県の名産を表しているようです。上を覆う金属部分もリンゴの形となっていますが、これにはいったい何の役割があるのでしょうか…
他には愛媛のミカンをモチーフにしたベンチ。かつてオレンジ色であったと思われますが、日に焼けて黄色くなっており、あたりに草が生い茂って座りにくそうです…
こちらは栗のベンチ。近くにあった都道府県のタイルを確認し忘れましたが、おそらく栗の収穫量が日本トップである茨城県でしょうか。
ここまで全て食べ物に関するベンチであったのに、これだけなぜか将棋の駒・王将のベンチ。調べたところによると、将棋の駒を名産としている山形県のものだということです。これは初めて知ったぜ…
非常に特徴的なベンチ群ですが、筆者が確認できたのは上のわずか4種類だけ。残念ながら他の都道府県のものはないようでした。
モニュメント
ベンチ以外に、公園内には都道府県の名所に係るモニュメントもありますが、これがまた残念なこと残念なこと。
こちらは福井県の名所である東尋坊をモチーフとしたモニュメント。残念ながらあたりに草が無造作に生い茂り全体を見ることができません。
こちらは草でもはやモニュメントだけでなく文字もよく見えませんが、”親不知”ということで新潟県の名所だと推測されます。。
生い茂る草の中にはもはや遺跡と化してしまっているモニュメントもありました。調べてみても、もはや遺跡と化したモニュメントが表していたものが何なのかは知るすべもありません。
歌碑
その他にも都道府県を象徴する歌碑なんてものもありました。こちらは”琵琶湖周航の歌”ということで、滋賀県を表した歌ですね。
∑(๑ºдº๑)!!
しかしモニュメントと同じように、ここでもその存在を脅かしているのは生い茂る草草。桃太郎という字がかろうじて見て取れ、おそらく岡山県のものではないかと思われますが、もはや草で歌詞を読み取ることができません…
ここまでベンチやモニュメント、歌詞と見てきましたが、扱っている熱量も都道府県によってずいぶんと異なる印象です。
閉山した富士山
そして、この日本列島公園で最も見どころあるところだと考えられていたのが、公園の中で小高く自らの存在を主張している富士山。かろうじて山頂部分が見えているため、なんとか登山することを企てますが、そこで待っていたのは驚愕の事実…
∑(๑ºдº๑)!!
かつては富士山に接近することができたと思われる道にも、もはや生い茂る緑によりなす術もありません。ハチなどに襲われる危険性も考えられるためこの道を行くのは断念し、他に富士山に行く方法はないか公園中探しましたが、残念ながらないよでした。夏場なのに、いや夏場だからこそこの富士山は閉山してしまっているようです…
閑散とした雰囲気
公園に人影はほとんどなく、あっても釣り人やポケモンGOをプレイしていると思われるスマホもちの人。公園内の都道府県をモチーフにした設置物に着目している人は自分以外誰一人いないと思われる状況でした。
閑散とした雰囲気の中で、唯一賑やかであったのが海岸の水鳥たち。休日の数時間をがっかりとした気持ちで過ごした筆者は水鳥たちのたくましさを背に、公園を後にしました。
- 公園内には各都道府県の名所や名産をモチーフにした設置物などがあるが、無造作に草が生い茂っていてきちんと見れないものも多い。
- 設置物の扱う熱量については、都道府県によってずいぶんと異なる印象である。
- 富士山につながる道は草が生い茂っていくことができず、夏場なのに、いや夏場だからこそ閉山してしまっている。
日本列島を謳っているのに、非常に残念な公園なのね。
まとめ
今回紹介した日本列島公園は、日本列島というスケールの大きい言葉を有しているにも関わらず、そこで見ることができるのはあまりにもその言葉に応えられておらず、整備も行き届いておらず草が無造作に生い茂る残念な珍スポットでした。
残念な珍スポットであるということを承知で訪問した筆者ですが、予想通りなことになっており、せっかくの休日を残念な気持ちで過ごしてしまうこととなりました笑
幸いながら近くに蒲郡や豊川稲荷など他の観光スポットもあるため、残念な気持ちを味わった後はそのような場所に回避するのが精神的にもよいと思います。
また、もしかしたら冬場なら生い茂る草もなくなって、残念さも多少軽減されているかも?笑
残念な気持ちにさせられる珍スポットから感じるロマン、気になる方は残念になるのを覚悟で、日本列島公園に足を運んでみましょう。
- 日本列島公園は、愛知県豊川市の三河臨海緑地に位置している。
- 公園内には各都道府県の名所や名産をモチーフにした設置物などがあるが、無造作に草が生い茂っていてきちんと見れないものも多い。
- 設置物の扱う熱量については、都道府県によっていずいぶんと異なる印象である。
- 富士山につながる道は草が生い茂っていくことができず、夏場なのに、いや夏場だからこそ閉山してしまっている。
訪問日:2022年9月4日
詳細情報
- 住所 :愛知県豊川市御津町佐脇浜1号地
- アクセス:東名高速道路 豊川ICより約13km 20分
- 営業時間:24時間
- 休日 :無休
- 料金 :無料
- 駐車場 :有
- 問合先 :0532-31-4158 (愛知県三河港務所)
- 公式HP :https://www.toyokawa-map.net/spot/000816.html
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