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承教寺、狛犬ならぬ狛件(こまくだん)が鎮座しているお寺とは!?(東京都港区)

神社や寺院に鎮座する狛犬。中国から仏教とともに伝来したとされているその動物は、現代日本においても広く見ることができるものです。

そして、この狛犬が鎮座する場所については、神社においては鳥居脇、寺院においては山門脇と連想する方も多いのではないでしょうか?

しかし、このような我々の常識を覆すかのように、狛犬がいるべき場所にそれとは似て非なるユニークな石像が鎮座することで、珍妙な光景が呈されている神社やお寺は国内にいくつもあるとされています

そこで、今回はそのような珍スポットのうちの一つである承教寺について、実際に訪ねた際の様子をもとに小編にて紹介します。

神社や寺院の前に狛犬が立っているのは自明のことでしょう。

ところが、そのような私たちの固定観念を覆してしまうような珍スポットはいくつもあるのよ。果たして今回はどのような光景を見ることになるのかしら。

目次

承教寺の門前に立つユニークな石像

今回の珍スポット・承教寺は、東京都港区高輪にあります。この日は、JR山手線経由・高輪ゲートウェイ駅で電車を降りて、徒歩で目的地へと向かいます。

港区と言えば、東京の中でも富裕層が住むイメージ。この付近に住んでいる人も大層なお金持ちが多いのだろうなあと思いに耽りながら、住宅街の中の道を進んでいきます。

承教寺の歴史

15分ほど歩くと承教寺へと到着します。人や車の行き交いが多い通りに面していて、「承教寺」という看板も掲げられていることから迷わず見つけることができました。

承教寺は日蓮宗の宗派で、正式名称は「長祐山承教寺」1299年、一乗院日円により創建されたお寺ということで、江戸時代の画家・英一蝶もゆかりのあるお寺ということです。

また江戸時代、東海道に面していた承教寺には大木の榎(えのき)が二本植えられていて、旅人のよき目標となっていたことから、「二本榎」(にほんえのき)という地名がつけられるなど、地域とも深く関わりのあるお寺ということです。

狛件(こまくだん)

大変歴史あるお寺であるとわかったところで、早速境内へと進んでいくことにしましょう。

参詣道を一歩進むと、そこには赤い屋根の古風な山門が立っています。この山門については特に変わったところなどなさそうなのですが、山門の両脇には何やら不穏な気配を感じ取ることができます。

この胸騒ぎはいったい何なのか、はやる気持ちに身を任せてその気配の方へと進んでいくと、そこには驚愕の光景が立ち現れてくるのでした…!

∑(๑ºдº๑)!!

本来なら狛犬が座っていそうな場所には、とても狛犬には見えない奇妙な石像が鎮座しているのでした…!

この石像を非常にユニークなものとしているのは、首が長く、胴体に比べて頭が大きいことが挙げられるでしょう。実在するモデルがいるとは到底思えないほど、非常に珍妙な形態なのです。

また、胴体は獣のような格好をしているのに対し、顔は人面のように見えるのも、その珍妙さをよりいっそう際立たせているようです。

この奇妙な石像について調べたところ、港区の公式HPにこの石像のご由緒が記載されておりました。

それによると、この石像は狛件(こまくだん)と呼ばれるものであるということ。件(くだん)というのは、牛から生まれた半人半牛の妖怪のことで、それが発した予言は必ず当たるとされています。

そして、この石像については約100年ほど前に寄進されたものであるということでした。

このように、山門脇に鎮座している珍妙な石像の正体は、狛件という妖怪だったのです。妖怪ならこのような珍妙な姿形をしているのもうなづけますね。

2対の狛件は、奇妙な姿をした妖怪でありながらも、門前でこの承教寺を守っていてくれているのでしょうか…?

境内

境内には、狛件以外の見どころもあります。

参詣道をしばらく進むと、脇道には「承教寺前遊び場」という小さなスペースがありました。砂場やベンチなどが設置されておりますが、休みの日にはこの場所で遊ぶ親子もいるのでしょうか。

さらに進んでいくと、一般的なお寺にはよくありそうな仁王門と阿吽像がありました。本堂については江戸時代の大火で焼失してしまったそうですが、山門やこちらの仁王門と阿吽像はその難を免れ、創建当時からの様子を残しているそうです。

仁王門を抜けると、芝が生えた広い敷地となっておりますが、駐車スペースがやや敷地へと侵入してきているようです。本堂は古風な日本建築となっておりますが、賽銭箱などについては設置されておらず、大変閑静な印象を受けます。

本堂脇には、江戸時代中期の絵師・英一蝶(はなぶさいっちょう)のお墓が立っています。

静かで閑静なお寺であることが、狛件の珍妙な姿をよりいっそう際立たせているようだね。

まとめ

今回紹介した珍スポット・承教寺、いかがでしたか!?

狛犬が座っていそうな位置に、ユニークな格好をした狛件が立っているのは、思わず目を見張ってしまうほどの奇怪な光景を作り出しており、この場所を珍スポットと呼ぶにふさわしいものとしているでしょう。

非常にユニークな姿をした狛件ですが、その他のものも含めてあっという間に見終わってしまうと思われるため、他の用途と併せて訪問するのもよいと思われます。

狛犬がいるべき場所に、珍妙な姿の石像が鎮座するロマン、気になる方はぜひ承教寺へ参拝して狛件に会いに行きましょう!

まとめ
  • 承教寺は、東京都港区高輪の住宅街に位置している。
  • 狛犬がいそうな山門脇には、珍妙な姿をした狛件(こまくだん)の石像が立っている。
  • 件(くだん)というのは、牛から生まれた半人半牛の妖怪のことで、件の発した予言は必ず当たるとされている。

訪問日:2024年1月14日

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