古来より日本各地の伝承において、神や妖怪として語られてきた天狗。
このような天狗は各地域の信仰と結びつき、巨大な天狗面や像、大量の天狗面などが珍スポットとなることもあります。このブログでも、そのようなスポットをいくつか紹介してきました。
今回紹介する大雄山最乗寺(だいゆうざんさいじょうじ)は、そのような天狗の珍スポットの中でも、天狗の下駄をテーマとなっているというちょっと変わったもの。
果たしてそこではどのような珍光景を見ることができるのでしょうか。

天狗の下駄なんて、ちょっとマニアックでぴんときません。



マニアックだけど、そのような天狗の下駄が意表をついた珍光景を織り成すこともあるのよ。
天狗の下駄がある大雄山最乗寺
今回の珍スポット・大雄山最乗寺は、神奈川県南足柄市にあります。この日は東京から神奈川方面へのツーリングの途中で立ち寄りました。
境内には天狗の下駄があることで知られており、以前から気になっていたスポットのひとつです。


広々とした駐車場に、オートバイを駐車して境内へと入っていきます。
600年の歴史をもつ古刹
大雄山最乗寺は、室町時代の1394年(応永元年)に、曹洞宗の僧である了庵慧明禅師によって建立されたとされています。


約600年もの歴史をもつお寺ということもあり、境内は大変整然としていました。珍スポットの取材で訪れたはずなのですが、思わず普通に参拝したくなるような雰囲気です。


また境内はとても広く、その面積は128ヘクタール(約39万坪・東京ドーム約27個分)もあるそうです。
歴史ある古刹というだけでなく、その広大な境内にも驚かされます。本当にここに珍光景があるのかと思ってしまうほど、立派なお寺でした。
天狗にまつわる伝承
このように立派な最乗寺ですが、珍スポットと関係しているのが、天狗に関する伝承です。
公式HPには、最乗寺に伝わる天狗の伝承として、下記のように記載されております。
このように、開山当初からすでに天狗が関わっており、その後もずっと寺の守護神となっているという伝承が残っているのです。そして天狗の下駄として、世界一といわれる下駄をはじめ、大小さまざまな下駄が奉納されているのです。


この伝承が示すように、境内にはいくつかの天狗像が設置されています。境内の奥へ進むと見えてくる結界門では、立派な天狗像が門を守るように立っていました。


結界門の左側に立っているのは小天狗、別名・烏天狗です。鳥のような嘴(くちばし)が特徴で、剣を振り上げる姿は今にも動き出しそうな迫力があります。


また、結界門の右側に立っているのが大天狗です。鼻高で羽団扇や巻物を持っているのが特徴で、いかにも天狗らしい姿をしています。浜松の秋葉山で見た天狗ともよく似ている印象を受けました。


さらに境内奥の御真殿という建物の近くには、道了尊 天狗化身像が立っています。こちらが先ほどの伝承でも述べられいた、開山者・了庵慧明禅師の弟子・道了尊者として、天狗の姿に化けて、開山を助けた守護神とされる天狗像とされています。
結界門に立っていた天狗とはまた異なり、狐に乗って優しい表情をしているのが印象的でした。


これ以外にも、一見目立たない納札所ですが、中を覗くと天狗像が立っていました。


こちらは杖を持った仙人のような姿をしており、周囲には複数の天狗面が飾られていました。決して大きな展示ではありませんが、最乗寺と天狗との結びつきの強さが伝わってきます。
たくさんの下駄
このように天狗と深く結びついた最乗寺の境内には複数の天狗像が立っていますが、珍光景を織り成しているのは、伝承の説明の中にも記載されていた、天狗の下駄になります。


天狗の下駄があるのは、道了尊 天狗化身像の話でも出た御真殿の近くです。一見古風で立派な建物ですが、視線をその横へ向けると、そこにはこの寺ならではの不思議な光景が広がっていました。


∑(๑ºдº๑)!!
なんと御真殿の横には、大小様々な天狗の下駄がが立っているのです!これだけの数の下駄が一か所に並ぶ光景はなかなか見られるものではなく、最乗寺ならではの珍光景といえるでしょう…!


材質は鉄製のものが多い印象で、その大きさを考えても、実際に履くものではなく、最乗寺に天狗の下駄として奉納するために作られたものであると思われます。


その中でもとりわけ目を引いたのは、世界一大きいとされる和合下駄。この巨大な下駄はなんと約3.8トンもあるという、もはや下駄とは思えない規模を誇っています。
下駄は左右一対で初めて役割を果たすことから、夫婦和合の御利益があるともいわれています。


このようにたくさんの下駄があると、どれか1つは履きたくなるかもしれませんが、案内板には下駄には乗らないように注意喚起されています。この珍光景の感激しても、眺めるだけにしておきましょう。
もう1つの巨大下駄
このように、御真殿にはたくさんの下駄が奉納されていましたが、実はこれとはまた別のところにも下駄が存在しています。


案内板によると、先ほどの世界一大きい和合下駄とは別に、「初代大下駄」と呼ばれる巨大下駄も存在します。こちらは碧落門を出てすぐの場所に設置されていました。


碧落門を出てすぐの石段を下っていくと、先ほどの和合下駄に似た外観をしたものがひっそりと立っています。


こちらが初代和合下駄。その重さは1.5トンもあるということで、こちらも到底下駄とは思えないその巨大さに、ただただ圧倒されてしまいます。



こんな巨大な下駄を見たら、圧倒されちゃうわね。
まとめ


今回紹介した珍スポット・大雄山最乗寺、いかがでしたか!?
室町時代から続く歴史ある寺院ですが、境内には天狗伝説に由来する大小さまざまな下駄が奉納されており、他ではなかなか見られない不思議な光景が広がっていました。
箱根や小田原から比較的近いところに位置するため、観光の一環として参拝してみるのもよいかもしれません。
天狗の下駄から感じるロマン、気になる方はぜひ大雄山最乗寺へ足を運んでみてください!
訪問日:2024年4月20日
アクセス・施設情報
- 住所 :神奈川県南足柄市大雄町1157
- アクセス:東名高速道路 大井松田ICより約11km 車で25分
- 拝観料 :無料
- 駐車場 :有(無料)
- 公式HP :https://daiyuuzan.or.jp/
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