お寺と珍スポット。我々の意表をつくようなものが展示されることにより、両者が密接なつながりをもつことは、これまでこのブログでいくつもの事例により紹介してきた通りです。
今回紹介するのも、そのようなお寺の一つとして挙げることができる瑞応寺。そこでは、境内の様々なオブジェにより何とも不思議な光景が呈されているというのです。
本記事では、このお寺について実際に訪問した時の情報をもとに紹介していくことにします。いったいそこではどのような光景を見ることができるのでしょうか!?
最近は小編ばかりの記事でしたが、今回は割りとボリューム感ある内容のようですね。
それだけ瑞応寺にたくさんの見どころがあるということね。今回はどんなロマンティックをあげてくれるのかしら。
不思議な光景を呈するお寺
今回の珍スポット・瑞応寺は、東京都足立区扇にあります。この日は都内の自宅から、下道を走行して目的地へと向かいます。
阿形像・吽形像(金剛力士像)
しばらく荒川沿いを走行した後に住宅街に入ると、瑞応寺へと到着しました。門前では1対の阿形像・吽形像(金剛力士像)が参拝者を出迎えてくれています。
他のお寺で見る阿吽像は昔に造られているために年季が入った外観をしていることが多いですが、この瑞応寺の像は鮮やかな彩色が施されていて、古さなど微塵も感じられません。
左側の金剛力士像の後ろには象も垣間見えており、この門前の時点でここが珍スポットであることを強く予感させてくれますね。
ご由緒
境内について詳しく見ていく前に、まずは瑞応寺のご由緒について、説明板や公式HPの内容をもとに確認しておきましょう。
それらの情報によると、瑞応寺の宗派は真言宗で、正式名称は「阿修羅山観音院瑞応寺」であるということ。
本尊は聖観世音菩薩、別名を「夕顔観音」というそうです。公式HPでは次のように、瑞応寺のご由緒は中世に存在した「夕顔姫」にあると説明されておりました。
鎌倉時代、総武の地に勢力を伸ばした下総国や武蔵国、夕顔姫という心優しく美しい姫君がいました。夕顔姫は父母に願ってこの地に庵を構え、篤い信仰心を持ちながら地域に奉仕し、多くの人々に慕われました。
公式HP 瑞応寺縁起
夕顔姫亡き後も人々はその徳を偲び、夕顔姫が遺した持仏堂を改築して信仰の場としたのが、瑞応寺の起源と伝えられています。
このような経緯もあって、瑞応寺は中世に下総国や武蔵国に勢力のあった千葉氏一族ゆかりの古寺といわれ、寺紋は千葉氏の用いた「月星の紋」であるということです。
この寺紋については、本堂を見ていく際も重要項目として登場しますので、ここで押さえておいてくださいね。
象のモニュメント
それでは境内の様子について見ていくことにしましょう。参詣道を歩いていく途中には、早速意表を突くようなものが垣間見えています。
∑(๑ºдº๑)!!
なんと参詣道脇には、巨大な象のモニュメントが設置されているのです!他のお寺ではあまり見ることはないものであるため、珍妙であることこの上ないでしょう!
公式HPによると、インドでは象が神様のお使いとして大切にされていることにも由来していますが、子どもたちに気軽にお寺を訪れて欲しいという住職夫妻の願いが込められているということで、瑞応寺を訪れる多くの子供たちに大人気であるそうです。
本堂
象のモニュメントを堪能した後に、参詣道を歩いて次に見ていくのが本堂。
すでに風変りな光景が呈されておりますが、慌てずに一つ一つ紐解いていくことにしましょう。まずは手前の赤色のオブジェから。
∑(๑ºдº๑)!!
ゴジラッ!?なんと本堂前には真っ赤なゴジラと思われるオブジェが堂々たる存在感を示して立っているのです…!
いったい何故本堂前にこのようなものが立っているのか。その経緯については不明ですが、一つ言える確かなことは、このゴジラらしきオブジェがあまりに予想だにもしないもので、不思議な景観を呈しているということです!
そしてこのオブジェだけでなく、本堂自体もまた風変わりな光景を呈しています…
本堂の扉に描かれているのは、ご由緒の項目でも確認した「月星の紋」という千葉氏の用いた寺紋なのですが、このように2つ並べられると人の顔のように見えてしまいます…
他の寺院のものとはかなり異なる様相を呈している本堂は、水辺に浮かんで見える「浮見堂」を模していて、住職が独自のセンスで設計した独創的な様式であるそうです。
カラフルな狛犬
参詣道をさらに進んでいくと、本堂脇にもまた珍しいオブジェが鎮座しています。
本堂の脇に立っているのは、何ともカラフルな狛犬。お寺に狛犬がいること自体は普通なのですが、こうも色とりどりに彩られて並んでいると、これまた不思議な光景を呈することになります。
こちらについても何故このように安置されているかは不明。いったいどのような経緯でカラフルな狛犬が鎮座することになったのでしょうか…
慈母観音立像
参詣道を奥まで進んだところに見えてくるのが、慈母観音立像。
「いじめや幼児虐待などの「子どもに関わる悲しい出来事」が頻発する世相を憂い、世界中の母と子の幸せを願って、瑞応寺の境内に落慶した仏像であるということです。(公式HP)
安置されている経緯自体は大変すばらしいものでありますが、観音様のお顔にはアイシャドーや口紅のような化粧が施されているように見えて、こちらも少し風変わりな姿を呈しているようにも思えます。
慈母観世音菩薩の下には愛らしい格好をした赤子の像が何体も安置されております。
「NOTRE DAME de TOKIO」と台座に彫られておりますが、こちらはフランス語で、東京の聖母という意味らしいです。キリストの聖母と仏教の慈母には宗教の相違を超えたつながりがあるということでしょうか。
また、手前には赤色をまとった仏様も鎮座していますが、抱えている金色の球体がどうもサッカーボールに見えなくもないのは筆者だけでしょうか…
水屋のカエル
これまで紹介してきたもの以外にも、瑞応寺には小さな不思議がいくつもあります。
他の寺院においてもよく見られる水屋ですが、下の方に目をやると、カラフルなカエルが鎮座していました。
これまた小さな不思議。こちらもどのような経緯で鎮座しているのかは不明です。
水辺のイルカ
慈母観音立像のそばにある池にも不思議は潜んでいます。
幾何学的な形をしたきれいな池ですが、手前に立っているものをよく見てください。
なぜか3体のイルカの像が設置されているのです。何とも可愛いらしい光景ですが、こちらもなぜこのような場所にあるかは不明です。
客殿
最後に見ていく小さな不思議は客殿にあります。
古風な建物に見えますが、不思議なのはこの客殿前に設置されているものなのです。
なぜか木船が展示されているのでした。あまりにも脈絡がなさすぎて、不思議であることこの上ないでしょう。
このように様々なオブジェにより不思議な光景を呈する瑞応寺。果たしてこのお寺で何が起こっているのでしょうか。
本当に風変わりなお寺なんだなあ。
まとめ
今回紹介した珍スポット・瑞応寺、いかがでしたか!?
本堂を初めとして、たくさんのユニークなオブジェにより境内で展開される光景は、不思議な印象を与えるものとなっており、このお寺を珍スポットと呼ぶにふさわしいものにしていると言えるでしょう。
意外にも珍スポットとして扱われている情報があまりないようでしたので、珍スポットとしては穴場なのかもしれませんね。
たくさんの不思議なオブジェにより呈されるロマン、気になる方はぜひ瑞応寺へ参拝に行きましょう!
- 瑞応寺は、東京都足立区扇の住宅街の中に位置している。
- 宗派は真言宗、正式名称は「阿修羅山観音院瑞応寺」で、千葉氏一族ゆかりの古寺といわれている。
- 本堂を初めとして、境内にはたくさんのユニークなオブジェにより、不思議な光景が呈されている。
訪問日:2024年1月6日
詳細情報
- 住所 :東京都足立区扇1丁目5-37
- アクセス:日暮里・舎人ライナー 扇大橋駅より約1km 徒歩15分/
首都高速道路 扇大橋ICより約500m 車で2分 - 拝観料 :無料
- 駐車場 :有
- 公式HP :http://www.zuiojitemple.or.jp/index.html
関連記事:あわせて行きたい!東京都足立区の珍スポット
東京都足立区には、他にもこのような珍スポットがあるわね。
コメント