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長九郎(ちょぼくり)稲荷神社、漁獲量日本一を誇る銚子のユニークな神社とは?(千葉県銚子市)

日本における水産業の歴史は古く、文明が発展した今となっても水産業の基本となる漁港は日本各地に見ることができます。

その中でも漁獲高日本一を誇る銚子は、日本を代表する水産都市といっても過言ではなく、観光スポットやグルメなどにも恵まれ、週末には多くの人でにぎわいます。

そしてこのような銚子には、そのような土地柄と結びついた長九郎(ちょぼくり)稲荷神社という珍スポットまで見ることができます。

今回紹介するそのような神社では、いったいどのような不思議な光景を目にすることができるのでしょうか。

銚子ってそんなにすごい町だとは知りませんでした…

銚子は漁獲量日本一で観光地などのたくさんの見どころだけでなく、珍スポットさえも生み出してしまっているのね。今回の珍スポットはいったいどんなところなのかしら。

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目次

明日に一番近いまち、銚子

今回紹介する珍スポット・長九郎稲荷神社は、千葉県の東端に位置する銚子市の長崎町にあります。この日は東京の自宅から首都高速道路、東関東自動車道を経由した後に下道で目的地を目指します。

銚子には珍スポット以外にも様々な見どころがあるため、珍スポットの前にまずは一般的な観光をします。写真に見える犬吠埼灯台は銚子を代表する観光スポットで、飲食店やお土産所もありたくさんの人でにぎわっていました。

せっかくですので、灯台の上に登ってみます。天気が大変良かったこともあり、灯台の上からは爽快で綺麗な景色を眺めることができました。

関東東端に位置している銚子市は、日本列島で最も早く日の出を見ることができることから、「明日に一番近いまち」ということを自負しているようです。なんともかっこいい宣伝文句ですね。

また銚子は水揚数量日本一の銚子漁港をもつ国内最大規模の水産都市であるということで、海産物を味わえるたくさんのお店も見どころの一つ。この日はその中でも特に有名な一山いけすというお店にお邪魔します。

人気店ということでお昼ごろ伺ったときは何組も待ちが発生しておりましたが、お店の中は広く回転率もよいこともあってかすぐに席に着くことができました。贅沢にも3500円の磯定食をペロリといただきます。これはうますぎるぜい。

CHECK
  • 千葉県の東端に位置する銚子市は犬吠埼灯台をはじめとしたたくさんの観光地を有しており、休日は多くの人でにぎわいを見せる。
  • 銚子は水揚数量日本一の銚子漁港をもつ国内最大規模の水産都市でもある。

僕も3500円の磯定食を食べてみたい!

長九郎稲荷神社

神社への行き方

観光やグルメを楽しんで栄気をつけたところで、今回の珍スポット・長九郎稲荷神社へ行ってみましょう。大変見どころある神社なのですが、曲者なのがどこからこの神社に行くのか大変わかりにくいところ。

GoogleMapにはっきりと位置は表示されるのですが、神社への入り口がわからずに筆者も辺りバイクで相当徘徊しました。注意深く調べて、ようやくもう経営していないと思われる老人ホーム(千葉県銚子市長崎町10827-2)の近くに入り口を見つけることができました。

入り口には神社のシンボルマークである鳥居が立っていました。木造の鳥居はけっこう古くなっているようで、一部ペンキが剥がれ落ち、木が剥き出しになっておりました。

鳥居をくぐって先に進むと、木々の間にできた枯葉道を進んでいきます。あまり人が通らないこともあってか、途中蜘蛛の巣が張っていました。

ユニークな鳥居

林のなかを抜けると、開けた土地に何やら赤い家屋のようなものが見えてきました。あれが目的の神社なのでしょうか。それにしても何やら通常の神社には似つかわしくないような雰囲気がただよっている気がします。いったいなんなのか、おそるおそる近づいていくと、そこには驚愕の光景が筆者を待っているのでした…!

!!

∑(๑ºдº๑)!!

魚!?鯛やイワシでしょうか…神社には付き物の鳥居の上には、なんと普通の神社には見られないような魚が乗っているのです。これが漁獲高日本一の町である銚子が見せる技ということなんでしょうか…他では見ることができないような不思議な光景がここでは見ることができるのでした。

イワシが完全に鳥居と一体化しているのに対し、鯛のほうは近づいてよく見てみると左右の柱の高さを少し変えた鳥居の上で、縄や鎖によって固定されていることがわかります。何重にも巻かれているので安全なのかもしれませんが、実際に下から見ていると落ちてこないかちょっと不安です…

裏の本堂側はこんな感じ。鳥居だけでなく、本堂にも鎖や縄によって何重にも固定されており、この鳥居にどうしても鯛を乗せたかった神社関係者の方の執念が伝わってくるようでした…

本堂

ユニークな魚の鳥居ばかりに目を取られてしまいますが、赤に彩られた家屋のように見える本堂も負けておりません。

本堂正面上には、「心の大当り」という謎の文言。そしてさらにその上にはなぜかバスケットゴールが設置されているのです。どういうことなんでしょう…バスケット好きの子供たちが集う場所にでもしたかったのでしょうか。一般的な神社には見ることができないカオスがそこには成立しているのでした…!

本堂横の壁には絵馬がかかっておりますが、その上からさらに網がかけられております。もう新たな絵馬をかけることはできないのか…

長九郎”稲荷”神社ということで、絵馬の下の方にはたくさんのお稲荷さんが鎮座しておりました。たくさんの稲荷が生み出すカオスな光景の点という点では愛知県の豊川稲荷とも共通点がありますね。

さらに小さな祠?のようなものもありました。保存状態がよくないのか、ところどころ壊れてしまっています。

ご由緒

気になるこの神社のご由緒についてですが、本堂前にはご由緒の説明がありました。保存状態が悪いようで、ところどころ読みにくくなっていたりします。

この説明によると、約350年前の江戸時代に紀州から銚子の地にきた長九郎という漁師が魚が大量にとれる銚子沖の海にほれ込んで、この大量がずっと続いてほしい、そして自分の子孫もこの地に住まわせようと考え、子孫繁栄と大量を願ってこの稲荷を建立したということです。この稲荷のことを、地元の人は「長九郎稲荷」と呼んでいましたが、いつしかそれが訛って「チョボクリ稲荷」となりずっと親しまれてきたそうです。

月日がたってボロボロになっていたところ、2002年に近隣の女性たちの有志により社殿を立て直したこともあったということですが、2011年の東日本大震災により一度は全壊してしまったそうです。そこで、全国400か所以上のの神社・仏閣の設計/施行の実績を持つ鈴木孝明氏(不動産会社・神官の資格をもつ神社・仏閣師)が地元の有志からの要請もあり、資材を投じて再建を果たし現在に至っているとのこと。この神社にかける夢は果てしなく、日本におけるサクラダ・ファミリアの如く頭の中に設計が次々とめぐっていると。

なるほど、今の外観からは想像もできないほど歴史ある神社のようですが、一度全壊してしまって元の姿は残っておらず、鈴木孝明という方が私財を投じて立て直したものだそうです。鈴木氏は鳥居に魚を取り付けるという常人には思いつかない奇抜な発想の持ち主のようですが、目指しているのはなんと”日本におけるサクラダ・ファミリア”ということ!残念ながら現在の神社の保存状態はあまり良いように見えず、管理もされていないように見えますが、鈴木氏の夢は頓挫したのか、それともまだ道半ばなのか…

海辺を望むもう一つの鳥居

ユニークな鳥居や本堂かちょっとだけ離れた本堂には、海を望むもう一つの鳥居がありました。扁額には「心叶」「長九郎稲荷」という文言が掲げられており、同じ長九郎稲荷神社のものであることがわかります

鳥居の向こう側には海と町並みを見渡せますが、草木が生い茂った斜面となっておりこれ以上進むことができないようです。なぜこんなところに鳥居があるのか…ひょっとして昔はこちらには町側から登ってくる参道があったのでしょうか…

CHECK
  • 長九郎稲荷神社の入り口はわかりにくいが、千葉県銚子市長崎町10827-2付近にある。
  • 一般的な神社には見ることができないような、魚が取り付けられたユニークな鳥居がある。
  • バスケットボールが取り付けられたり、「心の大当たり」という謎の文言が掲げられた赤い家屋に見える本堂もこれまたユニーク。
  • 約350年前の江戸時代に長九郎という漁師によって建立され、東日本大震災で全壊した。現在の見物は神社・仏閣師である鈴木孝明氏によって立て直されたものということ。

こんなにも長い歴史のある神社とは意外だったわ。

まとめ

今回紹介した長九郎稲荷神社は、神社のトレードマークである鳥居に魚が乗っているという大変ユニークな神社で、そこで見られるのはまさしく我々が求める珍スポット的な光景といえるでしょう。

神社に珍スポット的な要素が結びつく例は日本各地にありこのブログでもいくつも紹介してきましたが、鳥居の上に魚がのっているというのは、その中でもかなり希少な部類に入るのではないでしょうか。

前半で説明したように、銚子には観光スポットやグルメなど他にも見どころがたくさんあるため、ふとした拍子にちょっと寄ってみられるのもよいですね。

漁獲高日本一を誇る水産都市・銚子で見ることができるロマン、気になる方は近々長九郎稲荷神社に行ってみるとよいでしょう!

まとめ
  • 漁獲量日本一を誇る水産都市・銚子には、一般的な神社には見ることができないような魚が取り付けられたユニークな鳥居がある。
  • 約350年前の江戸時代に長九郎という漁師によって建立され、現在の見物は神社・仏閣師である鈴木孝明氏によって立て直されたもの

訪問日:2023年8月5日

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