太陽の塔で知られる岡本太郎と、珍スポット界のレジェンド・浅野祥雲。
一見まったく接点がなさそうなこの2人の作品が、名古屋のとあるお寺で“奇跡の共演”を果たしています。
その舞台は、名古屋市北区にある曹洞宗久国寺。
芸術家・岡本太郎の現代彫刻と、浅野祥雲によるシュールなコンクリート像が並び立つ、まさに異色の珍スポットです。
今回は、この2人の作品が共演する不思議なお寺、曹洞宗久国寺を実際に訪れてきた様子をご紹介します!

お寺に岡本太郎作品があるだけですごいのに、そこにまさか浅野祥雲のコンクリート像があるはずないでしょう。



ところが、そんな奇跡の共演を実現しているお寺が名古屋市内にあるの。今回の珍スポットでは、果たしてどのような光景を見ることができるのかしら。
名古屋市内にひっそりとたたずむ、異色のお寺
今回紹介する珍スポットは、名古屋市北区──名古屋城からほど近く、街なかにたたずむ曹洞宗 久国寺。
アクセスは、名鉄瀬戸線「清水駅」から徒歩6分ほど。


駅から少し歩くだけで、都会のざわめきが消え、歴史ある門構えの寺院が静かに姿を現します。


いかにも“普通のお寺”といった風情なのに、境内に足を踏み入れると…
「え、なんでこれがここに!?」と思わず声が出そうな、奇妙で、魅かれるアート作品たちが現れるのです。



特に変わったところのない、普通のお寺みたいなんだけどなあ
浅野祥雲作「護国観音像」
さて、お寺の雰囲気を満喫したところで、いよいよこのお寺の目玉とも言える“異才の作品”に注目していきましょう!
まずは参道の左手に目を向けると……


∑(๑ºдº๑)!!
ありました!一見すると、ただの仏像に見えるかもしれませんが――
これはもう、珍スポットファンにはおなじみ。久国寺が誇る、浅野祥雲作の護国観音像です!


近づいてみると、そのインパクトはさらにアップ。
✔ どこか人形のような、絶妙な無表情。
✔ しわまで表現された白衣のディテール。
✔ 手には錫杖(しゃくじょう)らしきものを携えており、構図もユニーク。
シュールさと荘厳さが混ざり合う独特の雰囲気は、まさに“浅野祥雲ワールド”全開。
コンクリート造形でここまで表情と存在感を出せるのは、やはりただ者ではありません。
珍スポファン、そして浅野ファンにはたまらない一体です!



このなんとも言えない絶妙な無表情、浅野祥雲ファンにはたまらない仏像ね。
岡本太郎作「歓喜の鐘」
参道の左手には浅野祥雲作品がありましたが、今度は右側へ視線を向けてみましょう。


ありました!噂の岡本太郎作とされる異形の鐘がこちらです👇


∑(๑ºдº๑)!!
近づいてみると、やっぱりすごい。
見上げるほどのフォルムに、容赦なく生えまくるトゲトゲ。これ、鐘ですよ…ね?
しかも、よく見るとトゲの長さも角度もバラバラ。
人工的というより、“自然に発生した角”みたいな異質さが漂っていて、ものすごい存在感。
さらに注目すべきは…
鐘の表面にビッシリと刻まれた、謎の人型モチーフたち!
いったい何人いるんだこの群像…😳
角と人型のコラボが、なんともいえない不穏なムードを生み出しています。
実はこの不思議な鐘、「歓喜の鐘」という正式な名前があり、なんと1965年に岡本太郎本人が手がけた作品!
当時、住職さんが知人づてに岡本太郎を紹介してもらい、直々に依頼して制作してもらったそうです。
しかもこの鐘、全部で5体の試作品が作られたうちの1体で、ほかには岡本太郎記念館や、あの石原慎太郎氏の元にも贈られたとか…。
やっぱり、ただ者じゃない鐘でしたね!



すごい!こんなトゲトゲ鐘楼、初めて見たわ!


まとめ


今回紹介した珍スポット・曹洞宗久国寺、いかがでしたか?
浅野祥雲によるコンクリート像と、岡本太郎が手がけた歓喜の鐘という、まさかの異才タッグが見られるこのお寺。
日本全国探しても、これだけの組み合わせはまず見つかりません。まさに唯一無二の“異色寺”と言えるでしょう。
アクセスも便利なので、名古屋観光の際にはぜひ立ち寄っていただきたいスポットです。
岡本太郎・浅野祥雲という2人の巨匠が残したロマン──興味がある方はぜひ曹洞宗久国寺へ足を運んでみてくださいね!
- 名古屋市内にひっそりとたたずむ曹洞宗久国寺では、浅野祥雲のコンクリート像と岡本太郎の歓喜の鐘という、全国的にも珍しい異色タッグが見られる。
訪問日:2021年12月11日
アクセス・施設情報
- 住所 :愛知県名古屋市北区大杉3-2-27
- アクセス:名鉄瀬戸線「清水駅」より徒歩6分
- 営業時間:境内自由
- 料金 :無料
- 駐車場 :無料
- 問合先 :052-981-1252
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