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大谷資料館-ドラクエのダンジョンかのような地下採掘場跡とは?(栃木県宇都宮市)

土木・建築用、墓石や石碑、美術・工芸品などの多用途に使用される石材。普段の我々の生活においても、身近にその存在を感じることができます。

そして、これらの石材が珍スポットとも関連することがあるのは、前回の大谷平和観音の記事でも紹介しました。

今回紹介するのも、そのような石材関連の珍スポットである大谷資料館。この日訪問した筆者を待っていたのは、まさに幻想的な光景でした…!

石材関連の珍スポット第2弾ですね。

今回も平和観音と同様、大谷町の珍スポットのようね。果たして今回はどのような光景を見ることになるのかしら。

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目次

幻想的な光景が見られる大谷資料館

今回の珍スポット・大谷資料館は、栃木県宇都宮市大谷町にあります。この日は、栃木ツーリングの一環として当地に立ち寄りました。

大谷町は、柔らかく加工がしやすい特徴をもつ石を産出する地域として、古くから採掘が行われており、石材産業が発展してきました。大谷資料館は、そのような地域の特徴を生かした採掘場跡施設であるということです。

オートバイを駐車場に停めて、敷地内へと進んでいくと、そこには早速採掘場であったことを彷彿とさせるような特徴的な巨大石がいくつも見えてきました。

かつては実際に掘削していたことで石が平面である箇所がいくつも見られ、それがまた特徴的な景観を作り出しているようです。

自動販売機やテーブル・イスが置かれている休憩場も、平面的な石で囲まれていました。ここでツーリング疲れのため一休憩。

周囲を一通りみたあと、いよいよ大谷資料館の目玉である地下坑内の採掘場跡を見ていくことにします。

受付で大人料金800円を支払い、重厚な石で囲われた入り口から入っていきます。

付近にあった説明板によると、地下採掘場跡は1979年より近代産業遺産として一般公開されているものだということで、大谷の隆盛を支えた職人たちの仕事を今に伝えているということです。

近年は展覧会や演奏会、映像の撮影など、数々の文化芸術の創造空間としても注目を集めているとのこと。

施設の概要を確認したところで先へと進んでいくと、そこには地下へと続く石の階段が目に入ってきました。階段を一歩一歩下っていくと、まるで現実世界から遠ざかっていくかのような感覚におちいります。

階段をしばらく下ると、大きく広がった地下採掘場跡が見えてきました。そこはまるで、人気RPGゲームであるドラゴンクエストのダンジョンでもあるかのような景色が作り出されています。

途中に設置されている説明板によると、この地下採掘場は1919年から1986年にわたり採掘が行われた場所であるということ。

その広さは約20,000m²、深さは地下約30mで野球場が一つ入るほどの大きさとなっており、約1,000万本の石が切り出されて全国に出荷されたということです。

現在ではもう石の切り出しをされていない場所となっておりますが、珍スポット・一般的な観光地として有名であるため、休日であったこの日は、たくさんの観光客でこの採掘場跡はにぎわっていました。

奥の方へと進んでいくと、地面に対して垂直に刻まれた溝がいくつもある石の壁がありました。

近くに設置されていた説明板によると、大谷では昭和35年に採掘が完全に機械化され、壁についた縦の溝は、採掘機で石材を切り出す際に彫られたものであるということです。

採掘場跡には、これ以外にもかつて採掘で使われていたものがいくつもありました。上記は掘った石をつりあげるために使用したモーターウィンチ。

大谷石の石垣の強度を調べるために構築した実験場も見かけました。積んだ上から重量を加えてその変化を見ましたが、特に異常はないほどの強度があっということです。

切り出したものの、地上に出ることなかった数々の石も並べられていました。まるで当時のまま、時計の針が止まっていたかのような印象を受けます。

ここまで、かつての採掘作業を彷彿とされるものを見てきましたが、採掘場跡地にはそれ以外にも様々なアート作品の展示がしてありました。

こちらは人のようなオブジェが鎖でつながれている作品のようです。特に説明のようなものは見当たりません。

続いて見つけたのが赤やオレンジ、黄色の棒がいくつも刺さったオブジェ。あまりの奇抜さにいったい何事かと思いましたが、こちらは2019年に大谷資料館で開催された「假屋崎省吾の世界展」の展示作品であるということです。

他にも後ろから青い光で照らされていて、まるで海藻のようにうにゃうにゃとした石のオブジェなど、たくさんの見どころであふれていました。

幻想的な地下採掘場跡を十分に堪能したあと、名残惜しくも地上へと戻っていきます。途中にも「現実世界に引き戻される階段」といった文言がありました。

そして地上階へと戻ってきました。入口脇には当時の採掘に関する文書や物品が展示されている資料室がありました。

来た時は気づきませんでしたが、外には軽食などが売られている「ROCKSIDE MARKET」というお店もありました。筆者は時間がなく利用しませんでしたが、地下採掘場の幻想的なひと時を味わったあとの休憩にはよさそうですね。

現実世界から離れたかのような、まるで夢のような施設だね。

まとめ

今回紹介した珍スポット・大谷資料館、いかがでしたか!?

地下採掘場跡を観光用に一般公開しているこの施設は、大谷の町の特色を生かしつつ、見るものを現実から離れた幻想的な世界へと誘う要素を持った珍スポットということができるでしょう。

大谷町にはこれ以外にも、大谷寺や大谷平和観音など他の観光スポットもあるため、そちらも併せて訪問したいところですね。

地下採掘場跡の幻想的な光景から感じるロマン、気になる方はぜひ大谷資料館へ遊びに行きましょう。

まとめ
  • 大谷資料館は、栃木県宇都宮市大谷町にある。
  • 特徴的な石を産出してきた大谷の地下採掘場跡施設であり、1979年より近代産業遺産として一般公開された。
  • 野球場が一つ入るほどの広さとなっており、約1,000万本の石が切り出されて全国に出荷された。
  • まるでドラクエのダンジョンかのような幻想的光景を呈している。

訪問日:2024年3月16日

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