日本各地の伝承で、古くからその存在を知られている貧乏神。取りつかれた家は、住む人の心も家計も貧乏になるとされているため、貧乏神を招かないようにするという取組みは、信仰などを通じて人々の間で広く行われてきました。
このような貧乏神ですが、珍スポットとも関わりをもつという意外な一面もあります。例えば、妙泉寺というお寺では、大人気ゲームシリーズのキャラクターと絡めて、貧乏神を退散させるという石像が存在しているというのです。
そこで今回はそんな珍スポット的要素をもつ妙泉寺を訪問してきました。果たしてそこではどのような光景を見ることになるのか、実際に訪ねた際の様子をもとに小編にて紹介します。
貧乏神に取りつかれるなんて御免ですね。
そんなあなたにおすすめなのが今回の珍スポットなのよ。ゲームキャラクターの石像にしっかりと貧乏との縁を切ってもらってね。
貧乏が去る(猿)像が鎮座するお寺
今回紹介する珍スポット・妙泉寺は、東京都台東区谷中にあります。東京メトロ千代田線根津駅から徒歩7分程度の場所に位置していますが、この日は上野公園を散歩した後に目的地へと向かいます。
都道をしばらく歩いた後、片側一車線もないほどの細い道に入ります。人影がほとんどない閑静な住宅街となっていて、この時点ではまだ珍スポットの予感など少しも感じられません。
細い道に入ってから、1分も立たないくらいで目的地の妙泉寺へと到着します。妙泉寺は法華宗本流門で、約380年前に宗祖日達上人が開基したとされている非常に歴史あるお寺であるそうです。
墓地が隣接しているものの、外観についてはお寺という言葉から連想されるような古風な日本建築ではなく、住宅街によくありそうな一軒屋のように見えて、お寺とは気づかず通り過ぎそうな印象です。
しかし、このように一軒家のような外観をしたお寺を珍スポットたらしめる要素も、外から既に見えているのです。それでは、その要素について見ていきましょう!
∑(๑ºдº๑)!!
なんとお寺の前には、あのハドソンの大人気ゲームシリーズ・桃太郎電鉄に登場するボンビーとその上に乗るボンビーモンキーの石像が鎮座しているのです!
子供のときに桃鉄をプレイした筆者も、突然のゲームキャラクターとの再会で懐かしく思うと同時に、一見お寺とは関係なさそうな場所に何故このような石像があるのかという疑問が頭をめぐってしまいます。
そこで公式HPを確認したところ、この石像は2003年に安置されたもので、その名前は「貧乏が去る像」、貧乏神の上に猿が乗っているのは大変縁起がよく、国土安穏や 訪れる方々の富貴繁栄を祈念するものであるそうです。
貧乏神が住み着くと、家も心も貧乏になるとされていますが、①手を合わせる、②貧乏神を撫でる、③頭上の猿を撫でる、という手順で参拝することで、「貧乏が猿(去る)」ことから、家は富み、心は元気になるとされています。
また、公式HPによると、「「桃太郎電鉄」に出てくる悪さをするボンビーの上に猿が乗ることによって幸せをもたらす「ボンビーモンキー」はこの石像をヒントに登場したキャラクター」であるということで、ボンビーモンキーの由緒がこの妙泉寺にあったという意外な事実にも驚かされました。
公式ホームページの名称も「谷中の「貧乏が去る像」がある妙泉寺」となっていて、貧乏が去る像のお守りも売られているなど、この石像を前面に押し出していることが見て取れます。
なお、このような石像は香川県高松市の鬼無駅と長崎県佐世保市の佐世保駅、銚子電気鉄道の仲ノ町駅にも設置されているそうです。(Wikipediaより) 他も訪問してその様子を見てみたいですね。
桃鉄懐かしいなあ。何度ボンビーに苦しめられたことか(涙)
まとめ
今回紹介した珍スポット・妙泉寺、いかがでしたか!?
大人気ゲームシリーズ・桃太郎電鉄のキャラクターの石像が、「貧乏が猿(去る)」というご利益と絡め、お寺の前面に押し出されて立っているのは、虚を突かれるような全くの想定外の光景を呈している珍スポットということができるでしょう。
最寄り駅から徒歩7分ほどとアクセスがよく、上野公園や谷中商店街などもすぐ近くにあるため、訪問する際は散歩や観光の一環に立ち寄ってみるのもよいと思われます。
ゲームキャラクターの石像が鎮座するお寺のロマン、気になる方はぜひ妙泉寺に参拝してみましょう!
- 妙泉寺は、東京都台東区谷中の閑静な住宅街にある。
- 大人気ゲームシリーズ・桃太郎電鉄におけるキャラクターの石像(「貧乏が去る像」)が立っている。
- 「ボンビーモンキー」はこの石像をヒントに登場したキャラクターとされている。
訪問日:2023年12月23日
詳細情報
- 住所 :東京都台東区谷中1丁目5-34
- アクセス:東京メトロ千代田線 根津駅より徒歩7分
- 参拝時間:9:00-17:00
- 拝観料 :無料
- 駐車場 :有
- 公式HP :https://myosen-ji.net/
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